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感想

ホストファミリー2


遥かなる国アルゼンチンから

~ウダオンド民族舞踏団、ビエント・ノルテ楽団員をホームステイに迎えて~

T.M.

アルゼンチンと聞いて、思い浮かべるものといえば、「タンゴ」、「南米のパリ、ブエノスアイレス」、「ミュージカル“エビータ”」、「イグアスの滝」、そして「大平原パンパ」・・・・どれもスケールが大きく何か豊かな印象があります。首都にある世界最大級の道路やオペラハウスが象徴するように、第二次世界大戦以前は、世界屈指の先進国でした。それはきっと豊かな資源とともに、勤勉な西欧からの労働者たちが中心となり、開拓精神を持って作り上げた国だからなのでしょう。しかしこの、日本から見て地球の反対側にある彼の国は、他の中南米諸国と比べても、かなり遠いイメージがあるのが事実でした。

この秋、大阪・貝塚に、そのアルゼンチンから才気あふれる舞踏団がやってくるということで、彼らの滞在をホストファミリーとして引き受けることになりました。正直、初めにKAIFAから依頼を戴いたときはあまり気乗りがしなかったのですが、かねてより国際平和交流活動には関心を持っていたので、このような形でその一環のお手伝いができればと考えて最終的に意を固めました。

緊張の対面式の日、初めて会った舞踏団・楽団員たちは皆、屈託のない笑顔を振りまく、陽気で気さくな人達でした。それだけで、“ほっ”と、肩の力が抜け、温かく迎えたいという気持ちが高まりました。受け入れが決まった2 人、レオとルカスは、まだほんの20歳前後の青年達で、自分とは随分歳は違っていましたが、本当に2人ともしっかりしていて、大人の印象でした。

ホームステイの前準備として、食事、部屋、入浴のことなどの計画を立てるとき、当然、異文化への心配がありました。しかしそれはすぐに杞憂だとわかりました。というのも、2人とも1日目から、布団や箸、緑茶・・・等、日本流をすんなり受け入れてくれたからです。その謙虚さ、柔軟さ、気配りが何より爽やかで嬉しかったです。ラテン系特有の親しみ易さをもつ彼らとはすぐに打ち解け、アルゼンチンの有名なミネラルドリンク、マテ茶を作ってもらったり、南米の音楽ビデオを見せてもらったりしました。遥かアンデス山脈と太平洋を越えて、我が家に吹き込むその風はとても新鮮でした。

ホストファミリーの仕事は、食事やベッドの面倒をみることだけではありません。受け入れる人の健康面、安全面など細部に渡って配慮が要求されます。経験したことで、反対に今まで自分が海外でお世話になった人たちの、陰の苦労が少しばかり分かりました。ともあれ、滞在を通じて、レオとルカスには、「この家に来て良かった」、「日本は良かったと」と思ってもらえるようにしたかったのですが、その気持ちが通じたかどうか。

苦労といえば、日本文化そのものへの知的関心の高い団員たちから、あらゆる質問を受けて困りました。例えば、「仏教・神教の違いとは?」「寺でお香を炊く意味は何か?」「なぜお風呂のなかに身体をつけるのか?」等々・・・。残念ながら、これらの質問に中途半端にしか答えられない恥ずかしい自分がいて、これは今後の大きな課題だと考えています。

最後のハイライトである舞台公演は、満員御礼の盛況でした。もちろん内容は、Fenomenal(フェノメナル:素晴らしい)の一言。普段は、まだあどけなさの見えた団員たちが舞台の上では一様にキリっと民族衣装を着こなして、艶のある大人のダンサーに大変身していました。舞台構成は、まるでアルゼンチン全土を旅するような面白さ。全般に通じる、しなやか且つダイナミックな芸術表現に心を打たれました。

あっという間の4日間が終わり、最後はやはり別れるのが惜しかったです。本当に短い間だったのですが、食事やハイキングを通じて気が合い、いつの間にか最終日には、お互いに「兄弟」と呼び合えるほどに仲良くなっていました。心温かいラテンアメリカの呼吸が、自分の中にも感じられ、アルゼンチンへの距離が音を立てて縮まってゆく・・・・そんな瞬間が確かにありました。そのような奇跡がきっと「ホームステイ」の精華なのでしょう。

ビエント・ノルテ楽団員

P.S. 今回のアルゼンチン一行、KAIFA活動員の皆さんへ、

¡Muchas gracias! どうも、ありがとうございました!


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